プールと記憶のプールのヨタ話

土曜日にプールで泳いできた。
おれの腹をプールでプルンプルン揺らすことで、お肉をこそげ落とすのが目的で。
まあ、そんな1回行ったくらいで、結果が出るわけじゃないのですが。
で、そのときに、プールにつかっていて思い出した、思い出などをつらつらと。


おれがプールに行ったのは、夕方から夜にかけての時間で、子どもたちは帰ろうという時間帯でした。
そうすると、大人たちしかいなくなって静かだし、夜のプールって、昼間と違って外光が入ってこない分、なんていうか、水の感覚を楽しむことが、よりできるっていうかね。
そういうのあるのです。
で、水のなかで身体を揉みほぐされながら歩いたり、また、脱力して水の中を漂ったり泳いだりしていると、プールのなかで自分の記憶が沸き上がってくるのですよ。
これ、ちょっと楽しい。
いや、楽しくない思い出も湧き上がったりするのだけど、でも、おれの場合は水に関する記憶が、自分のなかから引き出されるのが面白かった。


最初に、思い出したのは、おれがまだ中学生で、水泳部だったころのこと。
3年生になったときに、同級生のY山君が入部してきたのです。
もともとは野球部にいて、3年になってから、水泳部という、とても遅いデビューの彼は、おれよりも遅い泳ぎでした。
が、途中から、急にスピードが増して、クロールで競争とかすると、ぐいぐい追い抜かされるのです。
それで、プールのなかで、抜かされて行くと、泳いでいる相手の姿が見えるのだけど、そのときの光景が、まざまざと蘇ったのです。
自分でもビックリしたw
そんな昔のことを、おれはいまでも、心のナカにしまっているのかと…。


次に思い出されたのは、高校生のときのこと。
高校生の1年生のころだったと思うけど、体育の授業で、プールに入って、着替えて出てきたときのこと。
で、休み時間になって、同じクラスの男子が「塩素のニオイってアレっぽくない?」とかニヤニヤしながら話してたのね。
おれは、そのグループに入るのはキライだったので、自席についてたのだけど、そいつらは割と大きな声でしゃべってて。
で、そこにクラスの女子がいて、男子連中が「このニオイ、なんだか分かる?」みたいなことを言い出した。
ポカーンとする女子が多いナカで、あるひとりの女性と、K内さんが、「あーっ!わたしわかっちゃった!」と言い切った。
で、男子連中がざわざわしだして「お前、わかんのかよ!?」みたいなことを言ってた。
そんなクラスの、おれにとってはあんまり良い思い出じゃないことが浮かんできた。


ちなみに、塩素のニオイがナニに似てるか分かる?


こんなことが、プールのなかで運動しながら、プールにまつわる記憶が引き出されて行くのが、不思議だった。
きっと、胎児のころに、羊水に浮かんでいるのと、記憶がよみがえるのは、全く無関係ではないだろうなぁ。
やり方によっては、もっともっと、プールで記憶を引き出すことができると思う。
記憶のプールは深いのです。